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夫婦で営む小さなバーの厨房から見える悲喜こもごも・・・


by delicayumama

お見合い

時代はどんどん晩婚化している。
女性が活躍できる場所が増えて生活力が出てくると、どうしても結婚しなくてもよくなるのか。
これだけ人間がいるのに出会いの場所がないのか。

お客さんの息子さん娘さんにも独身が多く誰かいないかとよく言われるし、社内の誰それがまだ独身だから誰かいないかとよく聞かれる。

私の世話好きな性格も手伝っていろんな人にいろんな人を出会わせて来た。
こういうのを紹介すると言うのかな。
でもお見合いと言う昔ながらの言い方のほうがしっくり来る。

昨日も一つのお見合いがあった。
女の子のほうがうちの知り合い。
男の子はお客さんの後輩。
前以て基本的な情報だけはお互いに知らせてあるが全くの初対面。
二人はほぼ時間通りにやって来て、私がお互いの名前だけを紹介するとあとは二人きりにしておいた。

会話に困るようならお節介も必要だが、案ずるよりで男の子が話し好きで女の子もうまく受け答えをしている。
笑い声も絶えない。

昨日はまた金曜日というのにヒマな夜で、私もマスターも用がない。
マスターはカウンターの中で、私は厨房の中で、まるで二人の授業参観をしている状態。
一度厨房の中からマスターに手招きして、じっと見たらいかん、いや見てない、なんて小声で会話をしたものの、厨房の中は蒸し暑くて私はまるで酸素の足りない金魚みたいになってきた。

あまりに息苦しくて一度表に出て二人の会話に少しお邪魔したが、また引っ込んだ。
それくらい二人の会話は弾んでいた。

でもそろそろ閉店時間だし女の子も遅くなるので二人を促した。
男の子がトイレに入った隙に男の子に送ってもらうかと女の子に聞いてみた。
満更嫌そうでもなかったので、男の子にそう伝えた。
男の子は素直に頷いて、二人はまるで古い友達のように表通りに出て行った。

私にもマスターにも不幸なことにお見合いの経験がない。
あんな風に最初は緊張して、そしてドキドキしながらお互いの話に驚いたり頷いたりする感覚も遠い昔のことになった。
二人の話ぶりを聞きながら、厨房で一人ドキドキした夜だった。

写真は息切れしている私(笑)
お見合い_d0154508_1820653.jpg

by delicayumama | 2012-09-29 14:58 | Invité(お客様)