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夫婦で営む小さなバーの厨房から見える悲喜こもごも・・・


by delicayumama

子猫騒動記

昨日は朝からもわっと暖かいなあと思っていたら
お昼頃から雨になった。

店の厨房にいると何かが鳴いてる声がする。
隣のホテルが閉鎖してしまってから建物だけが残っているので
屋上はカラスの棲家にでもなっているのか
夕方になったら気持ちの悪いカアカアが聞こえるけど
この鳴き声は明らかに小さい生き物のよう。

マスターが声の主を探し出してきた。
裏の階段の踊り場でうずくまってる子猫。
雨水の通り道になってるところでうずくまってる。
逃げもせずただじっとしてる。弱っているのだろうか?
でも私達は触れない。

このあたりで時々野良猫に餌をやってる人を思い出した。
同じビルで喫茶店をやってるご夫婦。
あんまり親しくは無いがどうしたものか相談するにはここしかない。
「子猫がいるんですけど・・・」と私が言うと
「うちはもう二匹飼ってるから無理ですよ。」なんて奥さんは言いながらも
どこですかって一緒に見に来てくれた。

雨水の上でうずくまってる猫を見て
「ここじゃ体が冷えて弱ってしまう。箱にでも入れようか。
これは先月19日に生まれたクロの子供かなあ?
一匹はカラスに食べられたんですけどね。」
さすが、このあたりの猫事情にお詳しい!
「でもなんでこんなところに?あれ?もう一匹鳴いてますね。」
もう一階上のややこしいところにもう一匹子猫発見。

親猫らしいクロがビルの回りで大きな声で鳴いている。
子猫を探しているみたいだ。
奥さんがどこからかダンボール箱を持ってきて
踊り場の子猫を入れようとすると、それまでじっとしていた猫が大暴れ。
二人であらあら言ってるうちの子猫は階段をすべるように落ちて行った。
正確には半分は自分で降りて半分は転がったという感じ。
そして走って狭い路地に逃げ込んでしまった。

今度はもう一匹。
奥さんが上から「あ、逃げた!」と言って降りて来た子猫は
さっきの子猫と大きさも色もまったく同じ。
踊り場でいる私に驚いて一瞬躊躇したけど
そのまま突進を決め込んだかさらに階段を下へ。
そこにマスター現れて子猫逆戻り。でも上には私がいる。

あのちっちゃい猫でもこんなとき凄いね。
一段が自分の身長くらいある階段を上に下に・・。
結局下のほうではころころ転がったけど
一匹目が逃げ込んだところへこれも逃げ込んだ。

はあはあ・・・
あれくらい動けるならほっとけばよかった・・・
汗かいて、手の甲ひっかかれて、喫茶店の奥さんのお手も煩わせて・・
マスターは自分が見つけたくせに猫を触れないと言うし・・
これじゃ私達猫好きなんて言えないね。
マスターの一言「猫は飼えないねぇ。」

仕方ないのでまるさんに登場してもらいましょうか。
何やってんの?君たち。
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私信まるより
by delicayumama | 2011-04-28 07:52 | Une ville(町)