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夫婦で営む小さなバーの厨房から見える悲喜こもごも・・・


by delicayumama

すみちゃん

休みの夜は早々に酔っ払って寝てしまうのが恒例の我が家。
いつも寝るくらいの深夜に一度目覚めてはそれからの眠りが浅く
とろとろと夢を見ながら朝を迎える。

すみちゃんの夢を見た。
小、中を通しての同級生だがずっとクラスが一緒だったかどうかは覚えていない。
すみちゃんちは地元の商店街で薬局をしていた。
体が弱かったのか保健室でよく寝ていた子だった。
家が商売だったからかお昼になるとすみちゃんちの近くのうなぎやさんから
うなぎ弁当や焼き鳥弁当やらが配達されてきて
子供心にとてもいいにおいで美味しそうで羨ましかったのを覚えている。

すみちゃんちへ遊びに行くと床から天井まで積まれたいろんな薬の中で
ときどきおまけのおもちゃやら風船やらがあって楽しかった。
あの独特の薬のにおいも何となく覚えている。

明け方・・ああ、すみちゃんの夢を見たなぁ・・と思って
暗闇の中で夢のおさらいをしていたら次々と思い出されてきた。
何が原因だったかは覚えてないが一度取っ組み合いのけんかをした。
すみちゃんは家で睡眠薬を飲んで丸二日眠り続けた。
中学の修学旅行ではいつも隣に映っていたのでそのころは仲良しだったんだ・・とか。

夢は1本ではなかった。同級生がたくさん出てきた・・・と思う。
いろんな会話をしたと思うけどすみちゃんが言った一言だけが頭に残った。
「〇〇君を呼んでくる。」そう言った。
〇〇君はすみちゃんちの二軒隣で化粧品屋さんだった。
夢の中で私達3人は一緒で〇〇君は車の中で私達を待っている設定だった。
私達の用が時間がかかりそうなので彼を呼んで来るとすみちゃんは言ったのだ。

暗闇の中でそこまでおさらいしてから私はようやく気がついた。
すみちゃんはもういないのだってこと。
すみちゃんは10年近く前に先に逝っちゃった。
地元の同級生が地元の新聞の故人の欄に小さく載ってる彼女の名前を見つけて知らせてくれた。
彼女は同級生誰一人にも知られず逝ってしまっていた。

そしてすみちゃんちの薬局も〇〇君ちの化粧品屋さんがあったところも
すっかり更地になってしまっていること。
実家に帰るたびに通る道だがいつも胸が痛むところ・・・。

もう一つ変なことを考えてしまった。
すみちゃんが〇〇君を呼んでくるってどこへ呼んで来るのかってこと。
私がいるところだから「こっち」だよね。
そうだよね、すみちゃん。

そんな夢を見たからか、朝起きに胃が痛くてまた胃薬を飲んだ。
今日は朝陽が見えてるよ。
まあ、そのうち順番に行くから待っててよ、すみちゃん。


すみちゃん_d0154508_8373016.jpg

by delicayumama | 2012-01-22 08:36 | Dimanche(日曜日)